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共役リノール酸のダイエット効果を研究論文から考察

共役リノール酸

共役リノール酸は英語で”Conjugated Linoleic Acid”といい、そのイニシャルをとったCLAという名称でサプリメントが幅広く販売されています。

この記事では、共役リノール酸の作用を調査した研究論文から、そのダイエット効果について考察したいと思います。

ノルウェーの共同研究(2004)

北欧のノルウェーで実施され、2004年にAmerican Journal of Clinical Nutritionに掲載された研究です。

論文のタイトルは『Conjugated linoleic acid supplementation for 1 y reduces body fat mass in healthy overweight humans.』といい、1年間、CLAが身体組成に与える作用を明らかにする目的で実施されました。

実験概要について

実験の概要

このノルウェーの研究論文で実施された試験には、体格指数(BMI)が25~30の男女180人が参加しました。

  • 平均年齢:18~65歳
  • 性別比率:男性20%・女性80%
  • 平均体重:80kg前後

恣意的に結果をコントロールできなくするため、180人の被験者をくじ引きによって3つのグループに分け、それぞれのグループに対して、以下のように摂取する錠剤を設定しました。

  • Aグループ:遊離脂肪酸型のCLA
  • Bグループ:脂肪酸エステル型のCLA
  • Cグループ:オリーブオイル(偽薬)

Cグループには、プラセボ(偽薬)としてオリーブオイルの錠剤を飲んでもらったわけですね。

ちなみに、世の中に出回っている共役リノール酸には遊離脂肪酸型と脂肪酸エステル型があるため、2種類とも実施されました。

全ての錠剤は4.5gに統一されていましたが、油には1g=9kcalのエネルギーがあるため、食事とは別に約40.5kcalを摂取する生活を1年間続けたということです。

実験結果について(体脂肪)

1年間、それぞれに定められた錠剤を飲む生活を続けてもらい、その後の身体組成状況を「X線2重エネルギー吸収法」(DXA法)」で検査しました。

体脂肪の変化

  • Aグループ:平均1.7kg減少
  • Bグループ:平均2.4kg減少
  • Cグループ:平均0.2kg増加

共役リノール酸を摂取していたグループは平均で体脂肪率の減少がみられましたが、一方でオリーブオイルを摂取していたグループでは平均0.2kgの増加がみられました。

実験結果について(除脂肪体重)

また、除脂肪体重(脂肪以外の体重)でも計測されました。

除脂肪体重の変化

  • Aグループ:平均0.7kg増加
  • Bグループ:平均0.6kg増加
  • Cグループ:変化なし

体脂肪以外をあらわす除脂肪体重が増えていたというのは、筋肉が増えた可能性も示唆されるので、悪い結果ではないと思います。

リバウンドリスク

1年間にわたった本研究の間はリバウンドは確認されなかったため、研究を行ったグループの結論は「長期間にわたった共役リノール酸の摂取により、体脂肪減少が確認できた」というものです。

とはいえ、この研究はあくまで共役リノール酸と体脂肪減少における相関関係を調べたもので、共役リノール酸が体脂肪を減らすという因果関係が証明されたわけではないことに注意が必要です。

【参考】サプリメントに含まれる共役リノール酸

共役リノール酸には複数の化学形態があるものの、私たちが購入できるサプリメントに含まれるのは、一体どの化学形態なのでしょうか。

佐賀大学の柳田氏・永尾氏の連名論文によれば、市販サプリに含まれる共役リノール酸は以下2つの化学形態が混ざっているものであるとのこと。

  1. 10トランス12シス型
  2. 9シス11トランス型

一般に研究用およびサプリメントとして市販されている共役リノール酸 は、リノール酸をアルカリ共役化することにより生成されており、主な異性体として9シス11トランス型CLAと10トランス12シス型CLAをほぼ等量の割合で含んでいます。

“共役リノール酸の抗肥満・抗高脂血症作用とその機序”. 柳田晃良、永尾晃治.
http://www.jasso.or.jp/data/topic/topics9_24.pdf, (参照 2018-12-3)